[Seasar-user:1333] Re: The Seasar Software License 1.1

Yokota Takehiko takehiko
2004年 12月 7日 (火) 15:27:28 JST


横田です。

On Tue, 07 Dec 2004 13:41:26 +0900
TAKAI Naoto <[E-MAIL ADDRESS DELETED]> wrote:

> 微妙な話になってきますので、鵜呑みにしないでくださいと前置きをしつ
> つ……。

ええ、了解しています。この辺りの話は本当に微妙な話でいつも頭を悩ませます。

> ASLの話ですが、リンクされる側(ASL)はGPLと互換性があると思っているよう
> です。
> http://www.apache.org/foundation/licence-FAQ.html#GPL

ASLについてはおっしゃるとおりですね。ただ、あくまでも「非公式」なんです
よね…。ASF側はFSF側に対して働きかけをしているようですが、FSF側が認めな
い、と。orz

ちなみに、
http://www.gnu.org/licenses/gpl-faq.ja.html#TOCWhatIsCompatible
http://www.gnu.org/licenses/gpl-faq.ja.html#TOCWhatDoesCompatMean
から判断すると、「ライセンスLがGPLと矛盾しない=ライセンスLがGPLと互換」
とは「ライセンスLを適用したプログラムとGPLを適用したプログラムの複合派生
物のライセンスをGPLにできる」ということであると言えると思います。このこと
から考えれば、あるライセンスLがGPLと互換かどうかは純粋にライセンスL側が決
められるはずであり、FSFが判定できるものではないと思います。

言い換えると、ライセンスL側が「ライセンスLのプログラムの派生物をGPLとして
公開してもよいよ」と言っていればLはGPL互換です。

ですのでASFがASLをGPL互換だとしているのであればASLはGPL互換のはずです。

…ちょっと話はそれましたが以上はASLの話で、要はライセンスの条項がASLによく
似ているSSLがGPL互換性や派生物の定義の部分でASLと同じスタンスをとるか、とい
うことですね。ただ気になったのは、ひがさん自身は「SSL1.1はGPL非互換だと思う」
とおっしゃっているところです。そうなると、Seasarを使ったプログラムをGPLで公開
するためには「Seasarを使ったプログラムがSeasarの派生物かどうか」にかかってく
るということです。

> さて、これはASL2.0の話ですが、
> 
> | "Derivative Works" shall mean any work, whether in Source or Object
> | form, that is based on (or derived from) the Work and for which the
> | editorial revisions, annotations, elaborations, or other modifications
> | represent, as a whole, an original work of authorship. For the
> | purposes of this License, Derivative Works shall not include works
> | that remain separable from, or merely link (or bind by name) to the
> | interfaces of, the Work and Derivative Works thereof.
> 
> とのことで、ようするに「リンクするだけじゃ派生物ではない」との立場のよ
> うです。

なるほど、これについては知りませんでした。SSLもこれと同じスタンスであれば
問題なし(=Seasarを使ったプログラムをGPLとして公開可能)ですね。どうなん
でしょう?>ひがさん

> 個人的には、ASL1.1にせよ、SSL1.1にせよ、ライセンスにエンドユーザドキュ
> メント条項があるのが問題の原因であるような気もします。そういった意味で、
> ASLの元になったBSD Licenseが一番面倒でないライセンスなのかなあ、と。
> http://www.jp.freebsd.org/www.freebsd.org/ja/copyright/freebsd-license.html

実はBSDライセンスをじっくり読んだことはないのですが、本当にシンプルですね!
(これならFSFがGPL互換と認定するわけだ…)

確かに、このライセンスは面倒でなさそうです。

> あと、コントリビュートされたコードに関しても、著作権の問題が生じること
> が予想されますので、こちらも決める必要があるのかなという気もします。

はい、私もそう思います。NPO法人化してよりきちんとプロジェクトを運営してい
くためには、こういう法的なことも考えていかないといけなくなるのでしょうね。
(多分既に理事の方々が考えていらっしゃるとは思いますが)

> ASFは
> http://www.apache.org/licenses/icla.txt
> みたいなものを用意していますね。

これは知りませんでした。勉強になります。ASFくらいに組織が大きくなると、
こういう文面での権利譲渡契約が必要になるのでしょうね。

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  YOKOTA Takehiko
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