[Seasar-user:13147] Re: [S2Container] ConversionRuleを定義したDxoが動かなくなりました．

[Koichi Kobayashi]

小林 (koichik) です．

Date:    Tue, 04 Mar 2008 12:42:36 +0900
From:    "Applied_MATSUDA Masaaki" <[E-MAIL ADDRESS DELETED]>
To:      <[E-MAIL ADDRESS DELETED]>
Subject: [Seasar-user:13146] [S2Container] ConversionRuleを定義したDxoが動かなくなりました．

> Dxoのコードはこんなふうです．
> 
>   @ConversionRule("testEntityHead.productCode : productCode,
> testEntityHead.status : status")

そもそも，こういう指定は S2Dxo でサポートしていません．
以下，ドキュメントからの抜粋です．
# 2.4.17 以前からほとんど変わっていません．

http://s2container.seasar.org/2.4/ja/s2dxo.html#propertyName
----------------------------------------------------------------------
変換ルールは文字列で，その内容は

destPropertyName : sourcePropertyName

という組をカンマ区切りで並べたものです．変換先のプロパティ名が
前になるので注意してください．

変換元のプロパティ名には，ネストしたJavaBeansのプロパティ名を
ピリオド区切りで指定することもできます．

ename : name, dname : department.name
----------------------------------------------------------------------

変換元，つまり : の後ろ側にはネストしたプロパティ名を
指定できますが，変換先，つまり : の前側にはネストした
プロパティを記述することはできないのです．

2.4.18 以降で例外がスローされるようになったのは，
簡易指定の実装が変わったせいです．

2.4.17 以前では，変換ルールの先頭が ' で始まって
いなければ簡易指定と解釈し，変換元を ' で囲むという
処理が行われていました．
そのため，問題の変換ルールは

  @ConversionRule("'testEntityHead.productCode' : productCode,
'testEntityHead.status' : status")

と指定した場合と等価でした．
内部的には，

#{ 'testEntityHead.productCode' : productCode,
   'testEntityHead.status' : status }

という OGNL のMap リテラルとして扱われます．

2.4.18 からはヌルポ対策のため，簡易指定は
上記のような OGNL 式に変換するのではなく，
独自に処理するようになりました．
その際，簡易指定の式として解釈できない場合は
そのまま OGNL の Map リテラルの一部として解釈
するようになりました．

問題の変換ルールは変換先に . が含まれているため
簡易指定の式としては解釈できず，OGNL 式と判断
されます．
しかし，簡易指定ではないと判断しているので
変換元を ' で囲む処理は行われず，そのまま

#{ testEntityHead.productCode : productCode,
   testEntityHead.status : status }

という Map リテラルとなります．
この OGNL 式は変換元オブジェクトをコンテキストとして
評価されるため，変換元に testEntityHead という
プロパティがないと例外になります．

結論としては，正しい簡易指定を書くか，正しい
OGNL 式を書くかのどちらかが必要で，その範囲では
2.4.17 以前と 2.4.18 以降では同等の動きを
するはずです．

そんなわけで (どんなわけで？)，上記のアノテーションは
元々不正で効果もなく，削除していただくのが
手っ取り早くてよろしいかと．


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